第8回 日商簿記3級 個別指導テキスト

総勘定元帳

今日のゴール

1 総勘定元帳の期首から期末までの一連の流れを理解する

Section 01

総勘定元帳とは

総勘定元帳とは、各勘定科目(現金・売上・仕入など)の増減をまとめて記録する帳簿である。

なぜ総勘定元帳を作るのか

仕訳帳には日付順に取引が並んでいるため、「売上の残高はいくらか」「現金の内訳は何か」を知りたいとき、全仕訳を一つひとつ確認・集計する手間がかかる。

総勘定元帳は勘定科目ごとに取引をまとめるため、残高や内訳をすぐに把握できる。

転記とは

仕訳帳に書いた仕訳を、総勘定元帳の各勘定科目に書き写す作業を転記という。

Section 02

転記のルール

仕訳を総勘定元帳へ転記するときは、次の3つのルールにしたがって記入する。

3つのルール

ルール① 仕訳の左(借方)にある勘定は元帳の左へ、右(貸方)にある勘定は元帳の右へ記載する

ルール② 日付を記入する

ルール③ 相手勘定科目を記入する。相手が2つ以上のときは「諸口」と書く

例題|仕訳から総勘定元帳への転記

仕訳

10月1日 現金で商品 10,000円を売り上げた。

借方(左)
現金 10,000
貸方(右)
売上 10,000

↓ 転記(ルール①②③にしたがって書き写す)

解説

仕訳の左(借方)に現金 → 現金勘定のに記入。日付「10/1」と相手科目「売上」を書く。
仕訳の右(貸方)に売上 → 売上勘定のに記入。日付「10/1」と相手科目「現金」を書く。

Section 03

収益・費用の1年の流れ

収益・費用は1年ごとにリセットされる。期首はゼロからスタートし、決算で損益勘定へ振り替えて締め切る。

① 期首(4月1日) ─ 収益・費用はゼロからスタート
残高の引継ぎなし

資産・負債・純資産と異なり、収益・費用は前期の数字を引き継がない。期首の元帳は空欄からはじまる。

② 期中・決算整理仕訳 ─ 発生のつど転記する

仕訳例:4/2 売掛金 5,000 / 売上 5,000

③ 損益振替・締め(3月31日) ─ 損益勘定へ振り替えて締め切る

振替仕訳:3/31 売上 5,000 / 損益 5,000

ポイント

損益振替で左(借方)に「損益」を記入することで借方・貸方の合計が一致し、元帳を締め切る(二重線を引く)。翌期は再びゼロから始まる。

Section 04

資産・負債・純資産の1年の流れ

資産・負債・純資産は前期の残高を引き継ぐ。期首に前期繰越を記入してスタートし、決算で次期繰越を記入して締め切る。

① 期首(4月1日) ─ 前期繰越を記入してスタート

前 期(締め後)

当 期(期首)

② 期中・決算整理仕訳 ─ 発生のつど転記する

仕訳例:4/2 現金 2,000 / 売上 2,000

③ 決算・締め(3月31日) ─ 次期繰越を記入して締め切る
ポイント

次期繰越は残高(借方合計 − 貸方合計)を貸方に記入することで、両側の合計を一致させる。二重線を引いて締め切り、翌期首に同額を借方「前期繰越」として書き直す。

今日のまとめ

1
総勘定元帳の期首から期末までの一連の流れ

転記 = 仕訳を勘定科目ごとに書き写す作業。左→左・右→右・日付・相手科目を記入

収益・費用 = 期首ゼロスタート → 期中転記 → 損益振替で締め切り

資産・負債・純資産 = 前期繰越でスタート → 期中転記 → 次期繰越で締め切り